オイルパーム古木 飼料化プロジェクト
1.背景
日本の畜産業は輸入飼料への依存度が高い点が経営の安定性の危弱要因となっていると言えます。
インドネシアでは農産物が豊富である一方、関連廃棄物が有効活用されず環境破壊要因となっています。
本事業は、インドネシアの主要産業の一つパームオイルの原料樹「オイルパーム(油やし)」の古木から
日本の先進技術の一つ「水熱反応技術」により消化率の高い良質な粗飼料を製造するプロジェクトです。
後述するように、インドネシアでは今後大量の古木が見込まれ、古木の放置は環境破壊に繋がります。
本プロジェクトは、「日本の畜産飼料の安定供給」と「インドネシアのパームオイル事業の発展と環境破壊
対策」に貢献するもので、両国当該産業のニーズに合致し長期安定事業が見込まれています。
2.プロジェクトの概要
インドネシアのオイルパームプランテーション(大規模農園)は、全体で1,700万ヘクタールにおよび、パーム
オイル等の輸出額は年間450億ドルに上ります。
オイル等の収量維持の為には約25年周期でパームを植替える必要があり、現在その時期を迎えています。
植替え費用及び伐採した古木の処理について何らかの対策を講じないとパームオイル事業の存続が危ぶまれ、
また、国土の環境破壊を引き起こす恐れがあります。
本プロジェクトは主にインドネシアの資本と日本の技術を融合させる事により、日本側畜産業の消化率の高い
良質な粗飼料安定調達とインドネシア側古木廃棄コストの飼料販売益への転換に寄与するものです。
(第1工場事業規模)
・古木排出プランテーション規模;500ha/年
・OPT飼料化工場面積(ストックヤード込み3ha)
・原料古木量;約4万5千トン/年
・製造粗飼料量;約4万5千トン/年
・総投資額;US$20,000,000
・事業規模;US$12,000,000(年商)
・稼働開始;2026年
(最終第10工場)当面の計画
3.プロジェクト推進体制
a.事業主体;インドネシア現地法人PT.JAPINDO ENERGI LESTARI ( https://jel.co.id )
CEO;今井伸 農林水産省および国連食糧農業機関(FAO)での職歴と10余年に渡るインドネシアでの
事業経験から、インドネシア現地企業と日本の先進技術の組合せを実現
b.古木の飼料化技術
・水熱処理により消化率を高め、家畜の粗飼料として最適化する
・オイルパーム古木を高温高圧水熱処理によりセルロース、ヘミセルロース及びリグニンを分解する
ことにより家畜が消化し易い形態に加工。
c.連携・協力機関
(インドネシア側)農業省
(日本側)国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター(JIRCAS)
4.総括:本事業の優位性
【1】安定した原料調達
(1)全世界のパーム油の50%以上がインドネシアで生産されている。
(2)パーム油の生産には25年周期で原料樹の植替えが必要。
(3)本プロジェクトの原料は、伐採された原料樹の古木のみ(有害物質は含まれていない)。
【2】粗飼料製造体制
(1)特殊な水熱処理プラント(特許日本製)
(2)プラント制御・処理遷移ノウハウ(農業知識・化学知識)
(3)飼料化工場から直接近隣港(大規模河川港)に運び込み
【3】事業の必然性・継続性
(1)JAPINDO今井CEOは国連食糧農業機関(FAO)食料安全保障特別事業アジア地域調整官時代から20年超
インドネシア在住であり、パーム農園経営者およびインドネシア農業省等との信頼関係を有する。
(2)本プロジェクトは中小農家のパーム農園経営改善のために長期に渡り検討を重ねてきたものであり、
関係中小農家に切望されているものである。
(3)パーム油の生産に伴い必ず定期的に排出される古木が原料であり、インドネシアの環境改善に資する。